編集後記集
【メルマガIDN 第120号 070401】
■川沿いの散歩道に今年も花が咲いた
30日に早稲田(関口)へ行った帰りに江戸川公園の桜を見に行った。神田川のほとりの桜並木で、花は満開。ウィークデイなのに人出は多く、遊歩道のそばにはたくさんのシートが敷かれてロープが張られているところもあり、夜桜を愛でる宴の気配がうかがわれた。
その足で椿山壮の庭へ行った。この庭には桜の数は多くなく、外の桜の賑わいに比較して静かなたたずまいである。築山に上って、三重塔のそばまで行ってみた。私の属しているお花の総会が4月のはじめに椿山壮で行われるが、三重塔のそばまで行ったのは初めてである。広島にあったものを移築したものであり、空襲でも消失を免れたとのこと。これが今年の最初の花見である。
メルマガの編集の手を休めて、「川沿いの南の散歩道」へ出かけてみた。私の部屋の北側には水路があり、水路のそばには遊歩道が整備されている。早足で30分ほどのところの薗生(そんのう)が水路の源流になっており、宮野木ジャンクションの中心あたりを源流とするもうひとつの水路と、我が家のすぐ近くで合流し海のへ流れている。水路は「草野都市水路」という正式の名前がついているが、薗生を源流とする水路を私は勝手に「南の散歩道」と名づけており、もうひとつの「北の散歩道」より歩く機会は多い。
昨年は3月31日に歩いたが、今年と花の咲き具合はほとんど同じである。今年の開花は早いといわれていたが昨年とそんなに違いはないようだ。昨夜の強風にも負けないでしっかり花をつけていた。川面を覆っている桜は昨年より大きくなっているように感じた。花の隙間より見える空の面積が減っている。桜のトンネルになっている遊歩道には、日曜日の午後だったせいか多くの人が出かけて花を楽しんでいた。長い蕾の期間を過ごし、咲き始めるとあっという間に満開になり、そして、穏やかな風にも花吹雪、葉桜となり、夏には濃い緑に変わる。秋から冬には枯れてそこにあるとは思えないが、春になると短い期間その存在を主張する。
川面を覆う花は昨年より多い 桜のトンネル
花が咲くのは楽しみであるが、一つ年をとる。当然のことであるが、花への期待と寂しさが同居するようになった。毎年いくつかの花を見て、来年もまた同じように花を見たいと期待しながら春をおくる。
今年は、善福寺川緑地公園(3月23日)の花見に誘われたが行くことができず、目黒川のお花見(4月3日)も都合が悪い。「花は盛りに月は隈なきをのみみるものかは・・・」というけれど、4月5日のふれあい充電講演会「江戸深川の昔めぐり」の時には、花が少しでも残っていてほしいと思う。【生部】
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