編集後記集
【メルマガIDN 第129号 070815】
■干支談義
9月のはじめに開催されるスペインのソルソーナ市(バロセロナの北西125kmのところにある町)で開催される、フェスタ・マジョールへの参加に向けて、花道会の千葉ブロックの仲間たちを中心に準備が最終段階に入っている。主目的であるお花についての準備が整ってきたが、市長夫妻以下30名ほどが出席者し、領事の挨拶も予定されている「晩餐会」への対応と手土産の準備を始めている。
晩餐会のアトラクションとして、「十二支」にかかわる品物を手土産とし、出席者の生年に相当する十二支の特徴を示して、楽しんでもらう計画にまとまりつつある。
十二支については知っているつもりだったが、説明する立場で、文献やNETで調べてみると未知ことも多くあることがわかった。ここではあまり深入りしない内容を紹介する。
干支(えと)と言えば、子・丑・寅など十二支の意味に使うことが多いが、十二支の「支」と十干(じっかん)の「干」を合わせて干支というのが正しい。
十二支とは子(鼠)から亥(猪)までの十二の支をいい、十二年ごとに一巡する年回りを示す。十二支の本来は、木星が十二年で天を一周することから、中国の天文学で、木星の位置を示すために天を十二分した場合の称呼である。
十干(じっかん)とは、甲・乙・丙・丁など、1から10番目までをさすもので、甲(こう:きのえ)から癸(き:みずのと)までの10の干をいい10年で一巡する。(十二支と十干については図を参照)
丙午(ひのえうま)の例で見ると「丙」が十干を表わし「午」が十二支を表わしている。2007年の干支を正しく言うと、丁亥(ていがい・ひのとい)の年ということになる。
十二支と十干(じっかん)とが組み合わされて、60年で一巡する年、あるいは60日で一巡する日をあらわすほか、時刻・歴法・方角などを示すのに用いられている。
自分が生まれた年の干支は、60年後に再びやってくることから、60歳になることを、還暦(かんれき)をむかえるという。還暦の還は「一周してもどる」という意味で、暦は「こよみ」という意味である。60年周期を達成すると、還暦と呼ばれるのは上記の理由により、めでたいこととされている。
十二支(方位については円形で表現すべき)
・・ 北 ・ 亥(猪)
10月子(鼠)
11月丑(牛)
12月西 戌(犬)
9月十二支は北の子
より始まる
1月は寅より
始まる寅(虎)
1月東 酉(鳥)
8月卯(兎)
2月申(猿)
7月辰(竜)
3月・ 未(羊)
6月午(馬)
5月巳(蛇)
4月・ 南
干支と十干(じっかん)
・ 甲
こう
きのえ乙
おつ
きのと丙
へい
ひのえ丁
てい
ひのと戊
ぼ
つちのえ己
き
つちのと庚
こう
かのえ辛
しん
かのと壬
じん
みずのえ癸
き
みずのと子 1 ・ 13 ・ 25 ・ 37 ・ 49 ・ 丑 ・ 2 ・ 14 ・ 26 ・ 38 ・ 50 寅 51 ・ 3 ・ 15 ・ 27 ・ 39 ・ 卯 ・ 52 ・ 4 ・ 16 ・ 28 ・ 40 辰 41 ・ 53 ・ 5 ・ 17 ・ 29 ・ 巳 ・ 42 ・ 54 ・ 6 ・ 18 ・ 30 午 31 ・ 43 ・ 55 ・ 7 ・ 19 ・ 未 ・ 32 ・ 44 ・ 56 ・ 8 ・ 20 申 21 ・ 33 ・ 45 ・ 57 ・ 9 ・ 酉 ・ 22 ・ 34 ・ 46 ・ 58 ・ 10 戌 11 ・ 23 ・ 35 ・ 47 ・ 59 ・ 亥 ・ 12 ・ 24 ・ 36 ・ 48 ・ 60
生年に対応した十二支の特徴は聞いたことがあると思うが以下に整理してみよう。
子:愛想が良く、気配りができ、清潔。欲深く、色事で失敗することが多い。
二匹の夫婦のねずみが一年の終わりにはねずみ算で二百何十億にも増える、という子孫繁栄の意もある
丑:真面目で、忍耐強く、働き者。強情で、口下手が多い。
牛は人間社会と密接な関係 肉は大切な食料 骨も文字を刻む大切な材料として役に立ち
寅:大胆、思慮深い、慈悲の心がある。自信過剰で、我儘なところがある。
神秘的なものとも考えられ、畏ろしいものとみられる
卯:情にもろく、愛嬌があり、才覚がある。根気が無く、男女間のトラブルが多い。
優しくおだやかな姿は家内安泰の象徴、その躍動感は大いなる飛躍を約す
辰:自尊心が強く、機敏で、一途。愛想が悪く、短気な人が多い。
龍は霊獣である 瑞兆(ずいちょう)がある
巳:思慮分別があり、冷静沈着で、金運がある。猜疑心が強く、嫉妬深い面がある。
漁師が白蛇を助けたら巨万の富をもたらせたという話がある
午:陽気、人気者、面倒見が良い。軽率で、短絡的なところがある。
昔から、人々に多くの役立ちをしてくれた
未:温和、慈悲心に富み、親切。臆病で、マイナス思考になりがち。
大勢が一緒になって共同一致することを意味する『群』という字が「羊」
申:器用、利口、財運がある。飽きっぽく、意地悪なところがある。
神山王の使者として信じられる
酉:賢明、世渡り上手で、弁舌が立つ。移り気で、多忙なわりに結実し難い。
直接人間に役立つもの。時をつくって時間を知らせる
戌:義理堅く、正直で、勤勉。偏屈で、すぐにくよくよしがち。
犬は人に忠実、主人からみればこれほど親しみを感じる動物はない
亥:潔白で、決断力があり、侠気がある。短気で、頑固者が多い。
「いの子餅」を食べる祝いで、その餅を食べると、万病を防ぐまじない
十二支にまつわるエピソード
神様のもとに12匹の動物が新年の挨拶に行った。早く挨拶に来た動物から順に、年の名前になることが許された。牛が一番乗りをしようとしたが、牛の背中に乗っていた鼠がちゃっかり一番乗りをはたした。また、鼠はネコに、挨拶に行く日についてウソを教えたので、ネコは十二支には入れなかった。それ以来、ネコは鼠を追いかけるようになった。「犬猿の仲」といわれるくらい仲が悪かった犬と猿の間には、鶏が入って、両方の仲裁をしている。
【十二支の特徴とエピソードについてはいくつかのホームページを参考にさせてもらった】
「晩餐会」での余興で「十二支」の話に出席者の皆さんがどれほど興味を示してくれるかはよくわからない。「手土産品」、「生年と十二支の対応表」、「十二支の特徴一覧(英文入り)」を準備している。十二支の動物たちに興味を示してくれて、ご自分の十二支の特徴(長所と短所)を楽しいでもらえたらと思う。
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