龍の謂れとかたち


謂れかたち

2008年にヨーロッパで出会った龍と竜

ハンス・フォン・マレーの《The Dragon Slayer(竜を退治するひと)》

ハンス・フォン・マレー(1837-1887)
作品1880年

作品の説明
ハンス・フォン・マレーについての知識がなく、ネットで調べた
高阪一治氏の39ページにわたる論文(注)『コンラート・フィードラー《ハンス・フォン・マレー》』より
ハンス・フォン・マレーにかかわる記述について拾ってみる
19世紀後半の「ローマのドイツ人画家ないし美術家」(Deutsch-Ro¨mer)の代表的人物のひとり
ドイツ美術史でも欠かすことができない
対仏戦争に勝利した後成立したドイツ帝国の公権力は美術に対しても国民意識の高揚を図る文化政策を強いた
ハンス・フォン・マレーはアルプスを越えてひとり画業に没頭した
絶えず自然との美術的な関係を直接に表明し得る形を見いだそうと努力していた
古代世界、聖書に出てくる二、三の物語、聖ゲオルギウス、聖フベルトゥス,聖マルティヌスのような聖人たち
こうしたものが彼の想像力を掻き立てた

白い馬に跨がり、甲冑をまとった一人の若い騎士サン・ジョルディ(《聖ゲオルギウス》のこと)
ドラゴンと戦い、手にした槍でドラゴンを倒す
溢れ出したドラゴンの血からは美しい薔薇が咲いた
スペインにおける《サン・ジョルディ》をあらわす定番の絵に相当
騎士は少し年をとっているように見える
(注)高阪一治:鳥取大学地域学部附属芸術文化センター教授,美学・美術史,文化政策
論文:地域学論集第2巻第1号(2005)

旧ナショナルギャラリー Alte Nationalgalerie
1867年から9年の歳月をかけて完成
19世紀後半から20世紀初頭のドイツ絵画を中心に展示している
1997年から大規模な修復工事が行われ2000年11月に再オープン
アドルフ・メンツェル、カスパー・ダビッド・フリードリッヒなどドイツ絵画
モネ、セザンヌ、ゴーギャン、ルノアールなどのフランス印象派の作品も展示してある


The Dragon Slayer(竜を退治するひと:日本語は意訳です)
 

080607
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