龍の謂れとかたち
深川不動堂の十二支本尊根付 普賢菩薩 2012
深川不動堂
江戸元禄年間は、江戸町民を中心として不動尊信仰が急速に広まった
この時期、成田山新勝寺は信徒数も増え、寺格も高い本山へと発展した
江戸町民が成田山のご本尊不動明王を江戸で参拝したいという機運が高まり
1703年(元禄16年)4月にの出張開帳が行われた
将軍綱吉の母である桂昌院が参拝を希望したという説もある
江戸まで1週間かけて捧持され、2ヶ月間開帳されて、江戸町民に人気を博した
この開帳の場所が深川永代寺境内であり、深川不動堂の始まり
明治2年に現在の地に深川不動堂の正式名称が認められ
14年に本堂が完成したが、大震災と戦災で消失した。ご本尊は災禍を免れた
昭和26年に当時印旛沼のほとりに建っていた龍腹寺を移築し本堂として復興
平成3年に大改修を施行した
【深川不動堂来歴 歴史と沿革 より抜粋】
深川不動堂
深川不動堂十二支本尊根付
十二支本尊の菩薩が並んでいる
普賢菩薩
干支:辰年・巳年
読み:ふげんぼさつ
梵名:サマンタバドラ
真言:オン サンマヤ サトバン
梵名の「サマンタバドラ」は、「普く(あまねく)賢い」という意味のサンスクリット語
それをもとに「普賢菩薩」と漢訳された
中国・四川省の蛾眉山(がびざん)がこの菩薩の聖地とされ、高さ7メートルにも及ぶ普賢菩薩像が安置されている
菩薩の中でも、仏の理性をあらわし、特に慈悲をつかさどる仏とされる
世界にあまねく現われ、慈悲の力と、なにものにも打ち勝つ強い菩提心(悟りを求める心)で、衆生を救うといわれている
女人往生を象徴する仏でもあり、古来より、女性からも厚い信仰を受けてきた
普賢菩薩は、「六波羅蜜(ろくはらみつ)」の示す6つの徳をもって人々を救うといわれる
6つの徳とは、布施・特戒・忍辱・精進・禅定・智慧」
また、理・定・行徳をつかさどるとされる
十二支本尊根付
辰歳の普賢菩薩
120818
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