謂れとかたち
東福寺の法堂の天井画
東福寺

臨済宗東福寺派の大本山の寺院。山号は慧日山(えにちさん)
本尊は釈迦如来
 わきを固める迦葉(かしょう)尊者像、阿難(あなん)尊者像とともに国の重要文化財に指定されている
<創建と再建>
摂政九條道家が
奈良における最大の寺院である東大寺、最も盛大を極めた興福寺になぞらえようとの念願で
「東」と「福」の字をとり、京都最大の大伽藍を造営した
嘉禎2年(1236年)より建長7年(1255年)まで19年を費やして完成
元応元年(1319年)、建武元年(1334年)、延元元年(1336年)と相次ぐ火災のために大部分を焼失
その後20余年を経て、再建
中世、近世を通じて京都五山の第四位の禅寺として栄えた
<法堂>
法堂は、僧侶が説法を行う建物だが、東福寺では仏殿も兼ねている
明治14年(1881年)に、法堂(仏殿)・方丈・庫裡を焼失
明治23年(1890年)に方丈、同43年(1910年)に庫裡を再建
大正6年(1917年)より法堂(仏殿)の再建に着工、昭和9年(1934年)に落成
入母屋造、裳階付き。高さ25.5メートル、間口41.4メートルの大規模な堂
昭和期の木造建築としては最大級のものとされる
【撮影:2023/5/14 小雨模様】


三門 奥に法堂が見える 


法堂(仏殿) 正面

天井画

天井の「蒼龍図」は京都市生まれの日本画家、堂本印象の筆
わずか17日間で仕上げたといわれる
堂本が納得した作品に入れる「恒世 印象」というサインも入っている
創建されたころの天井画は
南北朝から室町時代にかけて活躍した画僧の明兆
再建の際には安土桃山時代に活躍した絵師、狩野永徳らが関わったという
現在の蒼龍の体長は54m、胴の大きさは6.2mにも及ぶと言われる
法堂には、描く際に用いられた筆や制作の様子を撮影した写真も展示されている
<写真>
普段法堂の中には入れませんので、蒼龍図は外側から見ました

ここに紹介する写真は
蒼龍図の全体の大きさを、長辺10間*短編4間と推定し
撮影した写真を加工したものも含みます
【写真撮影:2023/5/14】


祭壇と天井


天井画


龍の天井画 全景 【撮影した写真を加工してあります】


龍の詳細:頭部・龍玉・三爪

東福寺
住所:京都市東山区本町15丁目778
電話:
075-561-0087

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