龍の謂れとかたち
仁和寺の観音堂の難陀龍王
東京国立博物館特別展
仁和寺と御室派のみほとけ−天平と真言密教の名宝−
仁和寺は宇多天皇が仁和4年(888)に完成させた真言密教の寺院
歴代天皇の厚い帰依を受けたことから優れた文化財が数多く伝わる
本展では、仁和寺に伝わる名宝を紹介
仁和寺を総本山とする御室派寺院に伝わる名宝の数々も集結
開催
平成館 2018年1月16日(火)〜2018年3月11日(日)
仁和寺の観音堂
観音堂は、もともと観音院といい、創建は平安時代
仁和寺の伽藍も京都を戦場とした応仁の乱で焼失してしまう
復興されたのは江戸時代初期、覚深法親王(1588〜1648)の頃
現在は修行道場として用いられている
普段は非公開の観音堂の内部を実際に安置されている33体の仏像と
観音堂内部の壁画も高精細画像でリアルに再現
ご本尊は千手観音菩薩立像
観音さまは、33通りの姿かたちに変身(三十三応現身)
地獄に落ちた人々までも救うミラクルなパワーをもつ
ご本尊のまわりに脇侍として不動明王立像と降三世明王立像
千手観音立像に付き従う二十八部衆像と左右に風神・雷神像が並ぶ
観音堂内部を再現 全景
観音堂を再現 右部 右端は雷神
観音堂を再現 中央部 不動明王立像と降三世明王立像は花の影になっている
観音堂を再現 左部 左端は風神
難陀龍王
難陀(なんだ)龍王は、八大龍王の一つで、その第一番に数えられる
千手観世音菩薩の眷属である二十八部衆の一尊にも上げられている
像形は、基本的に人身で頭の上に9頭の蛇を乗せ、右手に剣を持つ形をとるものや、両手で宝珠を持つものなどがある
弟の跋難陀(ばつなんだ)龍王とともに密教の雨乞いの法会(請雨経法 しょううきょうほう)の時に拝まれる善き龍神
この兄弟の龍王は、真言宗で重視される準胝観音の眷属の二大龍王として有名
別名は歓喜龍王(かんきりゅうおう ナンダナーガ)
難陀龍王 立像 3方向より
龍の全体像と竜玉を持つ上半身
龍の頭部 3方向より
龍の頭部
龍の頭部 後方より