龍の謂れとかたち
聖ニコラウスと聖カタリナ、聖ルキア、聖マルゲリータ、聖アポロ―ニア (国立西洋美術館蔵)
フランチェスコ・ボッティチーニ(1446-1498年)
テンペラ/板(ベニヤ移し換え) 190729
作品について
本作品は、当初の支持体である板は失われ、ベニヤに移し換えられている
状態は非常に良い
フランチェスコ・ボッティチーニは1445年にフィレンツェに生まれる
1460年代半ばより画家として本格的な仕事を始める
署名もしくは年記のあるものは2点
本作品が当初置かれた場所については全く情報がない
本作品については下記に詳述されている
【高梨光正:「新収作品」『国立西洋美術館年報 No.40』国立西洋美術館 2007】
絵の説明(各人の持ち物について)
聖ニコラウスの持物(中央):三つの金の玉
貧しいため娼婦にされそうになっている3人の娘を援けるために
窓から金の玉を投げ込んだところ、靴下の中に入った。サンタクロースの物語
アレキサンドリアの聖カタリナの持物(一番左):車輪
博士たちの議論でも信仰を捨てぬ彼女に怒った皇帝が車裂きにかけたが
天使が車輪を粉砕した。学問教育の守護聖人
聖ルチアの持物(左から二番目):両眼
自分の恋人が彼女の目のあまりの美しさに絶命しかかったので、自ら両眼をえぐった
男がキリスト教徒になったら、眼はもとに戻った。眼病の守護聖人
アンティオキアの聖マルガリータの持物(右から二番目):龍
悪魔が龍の姿で現れて、彼女を呑み込むが
彼女は手にした十字架で龍の腹を切り裂いて出てきた。産婦の守護聖人
聖アポローニアの持物(一番右):抜歯用のやっとこ
殉教の際に歯を抜かれた
歯痛患者・歯科医の守護聖人
【出展:https://cardiac.exblog.jp/d2010-06-26】
聖ニコラウスと聖カタリナ、聖ルキア、聖マルゲリータ、聖アポロ―ニア
アンティオキアの聖マルガリータの持物(右から二番目):龍
龍の頭部
190801
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