謂れとかたち
芝山仁王尊観音教寺 仁王門の懸魚(千葉・山武群芝山町)

当山は天台宗に属し正式には 天王山・観音教寺福聚院という
火事・泥棒除けの仁王様が信仰を集め 芝山仁王尊 の名で親しまれている
奈良時代末期の天応元年(781年)に光仁天皇の勅命を受けて創建された

仁王門は日本に唯一といわれる堂形式
漆黒の仁王尊天を御簾段の上 御厨子の中にお祀りする

参道を歩きながら正面を見上げると仁王門が見える
仁王門には龍の彫刻が多数ある


芝山仁王尊観音教寺 仁王門


芝山仁王尊観音教寺 仁王門  日本に唯一といわれる堂形式

懸魚(げぎょ)
「懸魚」は神社仏閣の破風(はふ:切妻屋根の妻側の三角形の部分)に取り付けられる
「懸魚」は「掛魚」ともかかれ、「けんぎょ」と呼ばれることもある
魚を吊るしたような形に似ていたことからこの名がついた

建物の一番の敵は火災、名前に「魚」がつくことから「防火」を願って昔からつけられていた
向拝の屋根の唐破風の先端の破風の拝みの部分《兎の毛通》に龍の彫刻を見る

向拝の屋根にも多く見られ、曲線状の装飾的につくられた屋根を呼ぶ
唐破風の先端の破風の拝みの部分《兎の毛通 (唐破風懸魚)》のところに龍の彫刻を多く見る
唐破風などにつけられた懸魚は、懸魚の範疇を越えて華美な彫刻になっている


破風の懸魚と向拝の唐破風の懸魚を見る


唐破風の懸魚 奥に向拝の龍の彫刻


唐破風の懸魚 向拝にも龍の彫刻がある


唐破風の懸魚


唐破風の懸魚 頭部



芝山仁王尊観音教寺は成田空港の近くにある


撮影:2007/5/31
210325
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