謂れかたち

陵王裲襠 (東京国立博物館)

江戸時代・19世紀 陵王裲襠(りょうおうりょうとう) I-2491

裲襠 装束(りょうとうしょうぞく)という舞楽の装束には、錦縁(にしきべり)と毛縁(けべり)のものがある
裲襠というのは「うちかけ」ともよむ2mほどある細長い布の中央の穴に頭を通して
ウェストの部分を帯で留めて着用する
布の縁の部分が錦のものか、毛のものかでそれぞれ錦縁、毛縁という

裲襠下には大口(おおくち)と差貫(さしぬき)をはく足には絲鞋(しかい)というはきものをはく
裲襠の袍(ほう)は、他の装束のような袖の広いものではなく小さなものさらに手首の部分は紐でしぼる
これで走舞独特の、激しい舞の動きの妨げにならないようになっている
多くは、「陵王」(りょうおう)「納曾利」(なそり)「抜頭」(ばとう)といった
「走舞」(はしりまい・わしりまい)というジャンルの舞楽着用するが
「武舞」(ぶのまい)というジャンルの「陪臚」(ばいろ)や「狛鉾」(こまぼこ)などにも着用される
【雅楽的音楽研究書の説明より要約】

2種の裲襠と指貫が展示されてた
右側の展示
裲襠:雲に龍丸模様
指貫:緋地雲に流水模様
【10/01/20に撮影】


2種の裲襠と指貫が展示されてた

  
陵王の裲襠と指貫


裲襠の雲に龍丸模様(上部)


裲襠の雲に龍丸模様(下部)


雅楽的音楽研究書のページはこちら

100717
龍の謂れとかたちのTOPへ