龍の謂れとかたち
龍樹殿閣鏡 東京国立博物館

青銅
高麗時代・10~14世紀 
横河民輔氏寄贈
TE101

龍樹殿閣鏡(りゅうじゅでんかくきょう)

高麗時代、鏡の裏側(鏡背)を飾る文様として生まれた主題のひとつ
中央下側にウサギやカエルがいることからみて、月の世界を表したもと考えられる
生い茂る樹木や立派な建物、水面に姿を表す龍など
様々なモチーフが立体的に表現されている
【展示の説明、Facebookの説明より】
東洋館10室「朝鮮の仏教美術」 2018/11/18まで
*高麗鏡については最後尾に説明しています。


龍樹殿閣鏡


龍樹殿閣鏡


龍樹殿閣鏡  水面に姿を表す龍

高麗鏡
 朝鮮半島の高麗は 10 世紀から 14 世紀までの国家であ り、仏教を基に美術工芸が盛んであった。高麗時代には、世 界で初の金属活字を制作するなどの高い金属技術があり、そ の技術を元に様々な金工品を生み出した。その中の一つであ る高麗鏡は重要な金属文化財である。
 高麗鏡は和鏡や中国の 鏡に比べ鏡背面の文様が素朴であり、鋳造後に文様を彫刻し た鏡,文様のない鏡も制作されていた。
 文様のない鏡は素文 鏡と呼ばれ、仏国寺(ブルクッサ)三層石塔の舍利装厳具で発 見されたもの1)、高麗時代の月精寺石塔から出土したもの2) などが有名である。
 また、一般人の副葬品として櫛などと一 緒に埋蔵された素文鏡なども見られ2)、宗教儀式で使用され た仏具だけではなく、日常生活にも使用されたと伝われてい る。素文鏡は中国および日本でも見られるが、中国の場合は 鏡背面に銘文をいれた素文鏡が多く、日本の場合は正倉院の遺物に見られ、江戸時代の鏡にも若干見出される2)。
【出展:高麗時代に制作された青銅鏡の微細構造】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jinstmet/73/5/73_5_381/_pd
180720/180722
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