龍の謂れとかたち
龍の謂れとかたち
騎龍観音に描かれた龍
画:原田 直次郎 明治23(1890) 年
油彩・キャンバス 272×181cm
護國寺蔵(東京国立近代美術館寄託)
重文指定年月日:平成19(2007)年6月8日
白い衣を身にまとい、右手に柳、左手に水瓶(すいびょう)を持って龍に乗る
原田直次郎がヨーロッパの宗教画や日本の観音図の図像等を参考にこの作品を制作した
油彩のもつ迫真的な描写を日本の伝統的な画題に適用しようと描いた意欲作
その主題や生々しい描写をめぐって、発表当時、大きな議論を巻き起こした
騎龍観音
観音菩薩が龍に乗って人々を救いに来る姿が騎龍観音
33種に応化(変化)するといわれる観音菩薩のうちの一種
雲中の龍の上に在す観音様は、雲をよび、雨を降らせるといわれる龍の力を自在にコントロール
人々に慈雨を降らせて豊かな大地の恵みをもたらす
観音様と龍神のパワーを併せ持ち、功徳利益を与えるといわれている
原田 直次郎
江戸の武家(岡山藩士)生まれ(1863-1899)
20歳のとき、高橋由一が主催する画塾「天絵学舎」で洋画を学び始める
21歳でドイツに留学、ミュンヘンアカデミーにて西洋画の完璧な技術を身につけた
留学中は森鴎外と親交、『うたかたの記』の題材となる
25歳でパリ滞在を経て帰国後は後進の育成や明治美術会の創立に参加【東京国立近代美術館のホームページほか より要約】
騎龍観音 272×181cm (絵葉書より)
観音様 (絵葉書より)
龍の頭部の詳細 (絵葉書より)
限定
090819
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