謂れとかたち
成田山新勝寺 総門の十二支の彫刻

成田山新勝寺
正式名称は成田山明王院新勝寺 真言宗智山派大本山
天慶三年(940)真言僧寛朝大僧正によって開山された
寛朝大僧正は朱雀天皇より平将門の乱平定の密勅を受け
弘法大師が敬刻開眼した不動尊像を奉持し難波津の港(現大阪府)より海路を下総に向かう
尾垂(おだれ)ヶ浜(千葉県匝嵯郡光町)に上陸し陸路を成田の地に至る
乱平定のため平和祈願の護摩を奉修した

大任を果たした大僧正は再びご尊像を奉じて都へ帰ろうとした
ところが尊像を運ぶ輿が磐石のごとく微動だにしない
《我が願いは尽くる事なし、永くこの地に留まりて無辺の衆生を利益せん》との霊告が響いた
寛朝大僧正は尊像を堂宇に祀って都へ帰って朝廷に報告
天皇は深く感動し、諸堂伽藍を整え《成田山新勝寺》の寺号を授与
東国鎮護の霊場として開山した

総門
全山の浄域を結界する総門は成田山開基1070年祭記念事業として建立された2007年に落慶
十六体の獅子頭、十二支の蟇股により荘厳され
楼上には、《生まれ歳守り本尊》八体仏が奉安されている
構造形式:五間三戸桜門・総欅造り
主要寸法 桁行:14m181 梁行:6m302  高 さ:14m971
【成田山のしおり等より要約】


総門 正面

総門の十二支の配置
十二支の彫刻は柱間(はしらま)と桁行(けたゆき)に下に示す場所に配されている
北面の中央の子を起点に時計回りに並んでいる
彫刻には保護のための金網がかぶせられている
(図中のは柱の位置を示す)
自分の干支が彫られている下をくぐり参拝するとご利益があるという

亥(猪)
10月
子(鼠)
11月
丑(牛)
12月
戌(犬)
9月
寅(虎)
1月
酉(鳥)
8月
卯(兎)
2月
申(猿)
7月
辰(龍)
3月
未(羊)
6月
午(馬)
5月
巳(蛇)
4月


十二支の蟇股の取り付けの様子 正面中央に午 一番奥に子が見える


子(鼠)


寅(虎)


辰(龍)


午(馬)


申(猿)


戌(犬)

丑(牛)


卯(兎)


巳(蛇)


未(羊)


酉(鳥)


亥(猪)


辰(龍)の拡大

参考
池上本門寺 五重塔
一層の屋根の軒下に十二支のが配されている


池上本門寺 五重塔へ


日光東照宮 五重塔
日光東照宮の五重塔の一層の屋根の軒下に十二支の彫刻が配されています
配置(方位など)は池上本門寺と同じです

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