謂れとかたち
上野(旧寛永寺)五重塔の十二支の辰


五重の塔
1631年(寛永 8) :創建=上野東照宮の堂宇のひとつ・土井大炊頭利勝が創建寄進
1639年(寛永16) :焼失・再建=甲良豊後守宗広が担当
明治期  :管理下=寛永寺の所属に・「神仏分離令」による仏教文化を表す建物
1958年(昭和33) :寄付=東京都へ・名称「旧寛永寺」に
1908年(明治44) :指定=国の重要文化財

塔の形状と仕様
高さ :32m
初層(幅) :約4.85m
様式 :全層が和風
形状 上層への逓減率が少ない (塔身が初層から5層まで幅が均一)
心柱 :塔の土台にたてられ、頂上の相輪まで貫いている
 (懸垂方式ではなく、桃山時代の建築構造)
:大日如来に見立てる
屋根 :本瓦葺(第5層のみ銅瓦葺)
垂木 :平行状で組まれた繁垂木
隅尾垂木 :各層の隅に龍の彫刻が飾られている
蟇股 :初層の蟇股に極彩色の十二支の彫刻が飾られている


五重塔 北(西)面

十二支の彫刻
五重塔の初層には方位に従って十二支の彫刻が飾られている
東西南北面の軒下に3体ずつ

亥(猪)
10月
子(鼠)
11月
丑(牛)
12月
西 戌(犬)
9月
十二支は北の子
より始まる

1月は寅より
始まる
寅(虎)
1月
酉(鳥)
8月
卯(兎)
2月
申(猿)
7月
辰(竜)
3月
未(羊)
6月
午(馬)
5月
巳(蛇)
4月
十二支の彫刻の配置


辰が飾られている東面


辰:蟇股全体


辰の彫刻

十二支の彫刻


子:北面


丑:北面


寅:東面


卯:東面


辰:東面


巳:南面


午:南面


未:南面


申:西面


酉:西面


戌:西面


亥:北面

上野五重塔の隅尾垂木鼻の龍
日光東照宮の五重塔
池上本門寺の五重塔

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