龍の謂れとかたち


謂れかたち

ひろすけ幼年童話文学全集
「りゅうの目のなみだ」


全集の第4巻(3回配本)として昭和37年に集英社より初版が発行されている
この中には25のお話がおさめられている


絵本の原作は、大正14年(1925年)の作で、
「なみだの川」と言う題で「初等教育研究」に発表になり、後日現在の題に変えられた。
作者の浜田廣介は
「本当の愛の心に根ざしてはじめて勇ましい行動がとられること、
そして、それが行われると、どんな者でも感動をうけるであろうということを作品のねらいとしました」
と言っている。


表紙(224mm×154mm)

作者の言葉

浜田廣介は「はじめにのことば」の中で
この本の どうわに でてくる いきものを かぞえて みましょう。 
ちょう、きつね、馬、 ・・・・・・・、雪女、そして しまいに 大きな りゅう。
山に いる 大きな りゅうを 町の 子が よびに でかけて いきました
りゅうは たさしい 子に あって なみだを たくさん ながしました。
よろこびの うれし なみだでありました。
と書いている

物語
南のほうのある国の山の中に龍が棲んでいるといわれていた。
龍は人に嫌われ憎しみを受けてきた。
龍に同情した少年が山の谷間に龍をたずねて行き、誕生日に町へ招待したいと言う。
りゅうは少年の深い哀れみに心をうたれ、目から涙を流す。
涙があふれて川になり、龍は少年を背中に乗せて町へ向かう。
龍の体は黒い大きな船となり、少年は船に乗って町へ戻ってくる。

浜田廣介(はまだひろすけ)
1893年山形県に生まれ。大学卒業し出版社勤務後文筆生活に入る。
「椋鳥の夢」、「ひろすけ童話絵本」などが代表作。
1973年に死去
1989年故郷の高畠町に浜田広介記念館が開設

絵本「りゅうのめのなみだ」はこちら

【限定版】

070420/070501
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